4tトラックや大型トラックなどで、運転席側サイドミラーの下に、
丸形や四角い小さいミラーを、取り付けているのを見かけたことはないですか?
運転手さんの顔が大きく映っていたりして、妙な感じを受けた方も居るでしょう。
これがバックショットミラー(別名あり)です。
初めて見る方は一体何なのか気になりますよね。
この記事ではバックショットミラーとは一体何なのか、
意味や使い方などについて、トラックドライバー歴16年
前職では自動車整備士、自動車検査員の経験もある私が解説します。
バックショットミラーとは
トラックの運転席側サイドミラーの下に補助として取り付ける平面鏡です。
平面ミラーなのが大きな特徴です。
遠くがよく見えて距離感がつかみやすいので、
高速道路の合流や車線変更、バックの時には特に役立つミラーです。
純正部品のサイドミラーとは違い、任意に取り付ける市販のミラーで、価格は3000~5000円位です。
サイズ的にはサイドミラーよりも小さく、形は丸型や四角いタイプなどがあります。
また、呼び名も色々あり
高速ミラー、
ハイウェイミラー、
クルージングミラー、
スケベミラー、
などとも呼ばれたりしています。
バックショットミラー取付の意味や使い方
バックショットミラーは平面鏡なのが特徴です。
純正のサイドミラーは出来るだけ多くの死角を補うために曲面鏡(凸面鏡)になっており、
高さや幅の広範囲を映してくれます。
一方、遠くに映る物は小さくてよく見えませんよね。
特に大型トラックなどは全長が長いので、
より距離感がつかみにくいのです。
そこで活躍するのがバックショットミラーです。
平面鏡なので、サイドミラーより拡大されたかのように大きく映り、
遠くの物もピンポイントでよく見えて、距離感がつかみやすくなり助かります。
高速道路などの合流や追い越し車線への車線変更では、
大型トラックと普通車では走行速度にかなりの差があり、
後ろから迫ってくる普通車が、サイドミラーでは遠くに小さくしか見えません。
また、近年では高速道路の最高速度規制が120㎞/hになっている区間もあり、
大型トラックとの速度差がさらに大きくなっていることで、
合流や車線変更時はサイドミラーでは、
後続車が迫ってくる速度差が分かりにくいので、
ヒヤリとする場面もあり、とても危険です。
こんな時に遠くがよく見え、後続車との距離感をつかむための補助ミラーとして、安全性を確保する、特に有効なアイテムとして使われています。
バックショットミラーそもそも使われ始めた目的
そもそも、トラックでバックショットミラーが使われ始めたのは、
後続車の車種や色などが容易に確認しやすいことから、
高速道路などで遠くから近づいてくる覆面パトカーや白バイの取り締まり対策として、
多くのドライバーが取り付けていました。
最近は、バックアイカメラが装着されているトラックが多いので、
真後ろの直近は確認することができますが、
やはり遠くはよく見えません。
この観点からも遠くから近づいてくる車輛を確認するには、
バックショットミラーが有効なのです。
名前の由来も、主に高速道路で使うことが多かったので、
高速ミラーとかハイウェイミラーと呼ばれているんですね。
特に大型トラックについては、
2003年8月以前は速度抑制装置(スピードリミッタ)も無かったので、
取り締まり対策の目的として、多くトラックドライバーの必需品でした。
まとめ
トラックに装着するバックショットミラーについて、解説させて頂きました。
純正の凸面鏡になっているサイドミラーでは遠くの視認性が悪いので、
後方の安全性をより向上させるためにも、非常に有効な補助ミラーです。
安全運転第一のトラックドライバーさんには必需品ですね。
価格もお手頃なので、まだ装着されていないのであれば、
この機会に取り付けることをオススメします。